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ソニーE用シグマ「56mm F1.4 DC DN」は買いなのか?検証レビュー

シグマ56mm F1.4 DC DN

シグマ56mm F1.4 DC DN

シグマから発売されたばかりのソニーEマウントAPS-Cカメラ用のレンズ56mm F1.4 DC DNを購入してみました。

フルサイズ対応ながら殆ど同じ焦点距離の55mmの「SEL55F18Z」を所有していて用途的に完全に被ってしまうため、購入は非常に悩んだのですが、

  • F1.4の大口径でお手頃価格
  • おまけで専用ケースがもらえる
  • 同ラインの16mm F1.4 DC DNを所有している

ということもあって予約購入してみちゃいました。

発売日に受け取っていてそれなりにちゃんと使ってみましたので、早速レビューをしていこうと思います。

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56mm F1.4 DC DNの外観・質感

56mm F1.4 DC DNの段ボール

56mm F1.4 DC DNの段ボール

荷物にはオリジナルレンズケース(LS-302S1A)も同梱されていたので、こんな感じでかなりどデカイ段ボールに入れられて届きました。

サイズ比較に置いてみたiPadは長辺が24cmの「Air 2」です。

56mm F1.4 DC DNの箱

56mm F1.4 DC DNの箱

この箱の中にオリジナルレンズケースと通常のレンズの箱が入っていた形。

フォーカスリング、レンズフード

56mm F1.4 DC DNと16mm F1.4 DC DN

56mm F1.4 DC DNと16mm F1.4 DC DN

レンズの見た目は、フォーカスリングのゴムの部分が幅広で見た目ちょっとお間抜けな印象の「16mm F1.4 DC DN」よりもスッキリしていて好印象。

とにかくコンパクトでコロッとしていてとても可愛らしい外観です。

フォーカスリングは回転時に多少の音はしますが、ほぼ気にならない程度ですし、非常に滑らかに動作するので、DMFやMF時のピント合わせもやりやすいです。

質感自体はプラスチック素材の部分もあるので、実際手にして観察すればやはり値段なりではあるのですが、普通に使っている分には見た感じも触った感じも特に安っぽさは感じませんでした。

付属のレンズフードはゴム製のパーツ部分があり、16mm F1.4と同様に脱着時に滑りにくいような配慮がされていました。

ただ、レンズフード自体は相変わらず傷は付きやすいですね。

数回持ち出しただけで、いつの間にか擦っても消えない傷が付いてしまいました。

別にシグマに限った話ではないんだけど、傷がつきにくいように何か考えて欲しいなと毎回感じます。

サイズ感

  • 最大径 × 長さ ø66.5mm x 59.5mm
  • 質量 280g

と軽量かつコンパクト。

ソニーEマウントAPS-Cレンズのサイズ比較

ソニーEマウントAPS-Cレンズのサイズ比較

シグマのF1.4の同ラインは30mmのレンズだけ持ってないので、代わりに今年出たAPS-Cの標準ズームレンズの「SEL18135」を並べてみました。

「SEL18135」と「16mm F1.4 DC DN」がほぼ同サイズで「56mm F1.4 DC DN」だけがかなりコンパクト。

ソニーの最新レンズ「SEL18135」を「SELP18105G」との比較を交えて詳細レビュー
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α6500用にシグマの16mm F1.4 DC DNを買ったので作例交えて詳細レビュー
シグマの16mm F1.4 DC DNを購入したので、α6500に装着して作例(サンプル写真)を交えて詳細にレビューしてみました。さすがシグマ!やはり素晴らしいレンズです!

どちらもレビュー済みなのでご興味ある方は。

オリジナルレンズケース(LS-302S1A)

オリジナルレンズケース(LS-302S1A)

オリジナルレンズケース(LS-302S1A)

おまけのオリジナルのレンズケースです。

16mm、30mm、56mmの3本のF1.4のContemporaryラインのレンズをピッタリ入れることが出来る専用ケースで、私の場合は30mmだけ持ってないので、そのうち買い揃えたくなるかも…。

ちなみにこのケース自体に持ち手は付いていないので、基本的にはインナーバッグとしてしか利用価値はなさそうです。

車で現場まで移動するならこのケースに3本入れて持っていくってことは出来るでしょうけど、このケースを抱えて持ち歩きは現実的ではない気がします。

それとちょっとクッションパッドが薄めなので、耐衝撃性の面でも正直不安を感じます。

ぶっちゃけインナーバッグとして考えても大きすぎて荷物になるし、使いどころは自室内での収納ケースくらいしか無いって印象(苦笑)

余談ですが、試しに上の比較で並べたソニーの「SEL18135」を真ん中に入れてみたらこれがピッタリ収まりました。

56mm F1.4 DC DN特徴

  • 開放F1.4の本格的な大口径レンズ
  • 高い光学性能とコンパクトネスを両立
  • 動画撮影でも快適なAFを実現
  • 高精度、堅牢な真鍮製バヨネット・マウント
  • 簡易防塵防滴機構を採用
  • フレア、ゴーストに配慮した設計
  • 9枚羽根の円形絞り
  • Made in Japan

焦点距離56mmのAPS-C用レンズなので、35mm換算で約84mmの画角になる中望遠レンズ。

もちろんクロップはされますが、フルサイズのα7シリーズにも装着可能。

っていうか、シグマの公式サイトのサンプルはフルサイズで撮られた写真ばかりが掲載されていました。

せっかくのAPS-C用レンズなんだから、APS-Cのカメラで撮影した写真を掲載してくれりゃ良いのに…。

ソニーの場合はフルサイズミラーレス使う人の方が圧倒的?に多いからかな。

余談ですが、DCとDNのそれぞれの意味は

  • DC:APS-Cサイズ相当のイメージサークルに合わせて設計したレンズ
  • DN:ショートフランジバックを採用したカメラに最適な設計を行ったレンズ

だそうです。

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56mm F1.4 DC DNの描写性能

SIGMA 56mm F1.4 DC DN

α6500に装着して撮影後に「Lightroom現像→2048pxにリサイズ」してFlickrにアップした写真(写真クリックで拡大します)ですが、服の質感を含めて等倍で確認してもまぁビックリするほど良く写っています。

「とにかく描写性能第一」で作られるというArtラインと異なるContemporaryラインのレンズではありますが、描写性能に関しては「さすがシグマ!」で、全く不満が出ない非常に良く写るレンズで驚かされます。

α6500の描写性能を限界まで引き出してくれるレンズって印象でしょうか。

描写性能に関しては下の「サンプルの項目」にも撮影してきた写真を少し載せておきます。

56mm F1.4 DC DNのAF性能

写真撮影時

ソニー独自のAFシステムである「ファストハイブリッドAF」に対応していますので、高速かつ正確です。

56mm F1.4 DC DNとSEL55F18Z

56mm F1.4 DC DNとSEL55F18Z

ただし、ネイティブレンズの「SEL55F18Z」と比較してみると、ワンテンポ遅いのが体感できる程度で若干ながら鈍い印象。

「SEL55F18Z」とは描写性能も比較してみる際に、その場で取り替えして撮り比べてますので、分かりやすかったのも手伝ってか、明らかにAF速度の違いは感じました。

広角の「16mm F1.4 DC DN」の時は私は特にここまでの違いは感じなかったのですが、16mmの場合は広角だからなのか、単に私が広角のネイティブレンズを所有していないので比較することが出来なかったからなのかな…。

まぁそうは言っても十分実用的な速さですから、特に不満が出るようなことは無いとは思います。

動画撮影時

上記した通りで「SEL55F18Z」なんかと比較すると多少の遅さは感じますが、十分実用の範囲内で、動画撮影時のAF性能に優れるソニーのカメラのAF性能を活かせるレンズだとは思います。

AF駆動音はレンズに耳を近づけると小さな音ではあるものの、レンズから「カッカカカカ」と常に鳴り続けている形。

シーンと静まり返った場所であるなら外部マイクとかで拾ってしまうかも知れませんが、外部の音が入る日常の撮影でなら拾ったとしても全く問題ないレベルの音だとは思いますが、これは撮影者個々の判断になりますかね。

56mm F1.4 DC DNのサンプル写真

私はフルサイズのα7R IIIも持ってますが、せっかくのAPS-Cのレンズなので、全てα6500で撮影してみました。

写真は解像感をチェックしてもらいたい写真のみFlickrに2048pxにリサイズして置いているのでクリックすると大きくなります。その他は680pxまでリサイズして置いてます。

って言うか、便利だから利用しているんだけど、Flickrの無料版は1000枚しか置けなくなるそうですね。

今更「運営会社が変わったから」とか言われてもスゲー困るんだけど…。

開放F1.4のボケ感をチェックしてみるため撮影した写真です。

ボツボツしてるのはノイズではなく、トマト自体がボツボツしていたから。

レンズの解像感とボケ感は反比例するそうで、解像度を上げるとボケが硬くなるとか言われるようですが、このレンズは値段の割に非常に素直で綺麗なボケ具合だと思います。

こちらも開放F1.4で前ボケと後ろボケを。

SIGMA 56mm F1.4 DC DN

こちらはFlickrに大きな写真を。

JPEG撮って出し、F3.2まで絞って色味はdeepだったかな?確か。

開放F1.4なのでこのくらいまで絞れば周辺の描写もそこそこしっかりする印象。

SIGMA 56mm F1.4 DC DN

F9まで絞って滝と紅葉を。

等倍で確認すると葉の1枚1枚まで確認できるほど写っていました。

56mm F1.4 DC DN F1.4 vs F3.2

左がF1.4で右がF3.2。JPEG撮って出しで等倍表示を並べてみました。

開放F1.4はピント面でも描写は甘めですけど、例えばこのような綿毛だったり、赤ちゃんだったり、猫の毛だったりの柔らかさを表現したい場合はかえって良い感じに表現できるので大いに使えます。

逆にF2.8とかまで絞ってしまえばピント面はパキパキに解像してくれるので、くっきり撮影したい場合に重宝します。

いくら高感度性能が良くなっているとは言えAPS-Cのカメラの場合は、可能ならISO感度は上げたくないし、やっぱりこういう明るいレンズは特に室内での撮影には無くてはなりません。

ゴーストやフレア

ゴーストやフレアに関してはもちろん逆光撮影時にこんな感じで入ります。

ただし、非常によく抑えられていて、なかなか綺麗に入れて撮る方が難しかった印象。

ちなみにこれはあえてゴーストが目立つように現像しています。

レンズフィルターは装着していない素の状態です。

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56mm F1.4 DC DN vs SEL55F18Z

56mm F1.4 DC DNとSEL55F18Z

56mm F1.4 DC DNとSEL55F18Z

ほぼ同じ画角の単焦点レンズ「56mm F1.4 DC DN」と「SEL55F18Z」の撮り比べを1枚だけ。

Flickrに大きな写真でアップしていますのでご興味ある方はPC等でどうぞ。

56mm F1.4 DC DN vs SEL55F18Z

56mm F1.4 DC DN vs SEL55F18Z

共に絞り値はF7.1で、歪曲収差もチェックしてみたかったので、あえてRAWで撮影して共にシャープネスの値だけいじりました。

写真を見てもらえば一目瞭然で「56mm F1.4 DC DN」の方は糸巻き型収差が見られますが、「SEL55F18Z」の方は若干出ているかな?って程度(もちろんソフトの補正はチェックをオフにしています)。

これはフルサイズ対応のレンズをAPS-Cのカメラに取り付けているからってこともあるのでしょうが、「56mm F1.4 DC DN」の方は元々が補正ありきで作られたレンズだからって影響が大きいのでしょう。

Contemporaryはそんな感じで作られるから、写りの割に安く作れるってどこかで読んだ記憶があります。

写真の場合はLightroomなんかで読み込めば1発で補正してくれるけど、動画の場合はこの歪みはちょっと問題になるのかな?動画は撮るだけ撮ってHDDに入れっぱなしなので良く分かりませんが。

解像感に関しては、特に中央付近(ピントは1点で中央の金具に合わせてます)なんかむしろ56mm F1.4の方が良く解像しているくらいに感じるほどです。

周辺の描写もここまで絞れば全く気にならないレベルでした。

いずれにしても非常に評価が高い「SEL55F18Z」と比較してここまで写るので、満足度は高いです。

56mm F1.4 DC DNに対する不満

  • 手ぶれ補正が無い
  • 若干AFがもたつく感がある
  • プラ素材部分に落ちない汚れや傷がつきやすい

上記してきたことと重複する項目がありますが、とりあえず私的にはこのくらいかな。

手ぶれ補正に関しては私はボディ内手ぶれ補正付きのα6500で使うから、個人的には不満は感じませんが一般論として。

56mm F1.4 DC DN総評

  • コンパクト
  • 良好な描写性能
  • 安価

と3拍子揃った超優良レンズ。

プロの間でも評価が高い「SEL55F18Z」と撮り比べをしても殆ど差がないレベルで写る非常に描写性能に優れるレンズが実売4万円程度で新品で入手可能ってやっぱり凄い事。

本当にシグマのレンズは素晴らしいですね。

これでおまけに今やどこの産業でも死に体になりつつある「Made in Japan」ですから。

何でこのクオリティのレンズが、この値段で、人件費が高いここ日本で作れるんだって話。

ただし、パナソニック陣営についたので、今後のソニーE用のラインナップは微妙になるかもですね。

それまではシグマのレンズを単焦点中心に色々揃えて使ってみたいかもって思ってます。

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