
ゼンハイザー「MOMENTUM True Wireless 2」
今年の6月に購入して使い続けているゼンハイザーの完全ワイヤレスイヤホン「MOMENTUM True Wireless 2(MTW2)」。
約3か月間ガッツリ使ってみたのでレビューを。
MOMENTUM True Wireless 2の付属品
- イヤホン
- 本体充電ボックス

MOMENTUM True Wireless 2の付属品
- USBケーブル
- イヤーピース(イヤーアダプター)
- クイックガイド
と極々普通の付属品類です。

MOMENTUM True Wireless 2のUSBケーブル
USBケーブルは長さ0.25mのUSBタイプCで、ゼンハイザーのロゴマーク入り。
この手のケーブルは本当に大量に所有しているため、このようなひと手間あると分かりやすくて助かります。

「MOMENTUM True Wireless 2のイヤーピース
イヤーピースはイヤホンに付属しているものを含めてサイズ違いが4種類。
写真上だと分かりづらいかも知れませんが、このイヤピは少し変わっていて、中が十字に分かれるような仕様に。
これによって音質に何らかの好影響があるのか否かはサッパリ分かりませんけど、他のメーカーの様々なイヤピに変えて聴いてみた限り特に影響はないのかなとは。
理由があるからこのような仕様なのでしょうが。
右3つがそれぞれの機種純正のイヤピで、左端が話題の「SednaEarfit XELASTEC」。
上から見た写真で比較するとこんな感じ。
MOMENTUM True Wireless 2のここが素晴らしい!
評判通りの高音質!

「DX160 Ver.2020」と「NW-A105」
私はスマホではなく、DAPの2機種でAmazon Music HDをメインで視聴していますので、これらを利用して聴いた際の音質での話とさせて頂きますが、一言で言ってしまえば非常に聴きやすいナチュラルな音質です。
やはり長年イヤーモニターを作り続けているゼンハイザーのイヤホンだけあって、どんなジャンルを聴いてもそつなくこなせる癖の少ないフラットなサウンドの音作り(もちろんイコライザーで音質調整も可能)なのかなと。
低音が控え気味なので、最近個人的にハマってる女性ボーカルの楽曲を視聴するのに適していてとても気に入っています。

音の解像度に関してはDX160に4.4バランス接続した有線イヤホンで聴いた場合と比較してしまうとやはり多少物足りなさは感じてしまいます。
私所有している有線イヤホンの中だと、JVCの「HA-FD01」という3万円程度で買えるミドルクラスレベルのイヤホンが最も高額で高音質のイヤホンになりますが、バランス接続して数日間聴き続けた後に「MOMENTUM True Wireless 2」にチェンジして聴くと「あれ?こんなだったっけ?」と感じてしまうほどの差は正直感じます。
その後しばらく聴き続けると耳が慣れるからか「やっぱ良いな」と思うので、比較しなければ特に問題はないし、十分高音質だとは思いますけど。
ちなみに私の場合は箱出しの状態から好みの音に感じたからか、エイジングによる音質の変化は特に感じませんでした。
バッテリーの持ち
イヤホン単体はもちろんのこと、充電ケースの持ちも非常に良いため、こまめに充電する必要性がありません。
ノイキャンを使用するとバッテリーの持ちは悪くなりますが、通常使用で
とのこと。
ちなみにバッテリーの充電レベルを表示するには、ケース背面のボタンを押すだけで、緑、黄、赤のランプでバッテリー残量を表示してくれます。
タッチ(タップ)操作が良好
個人的には誤動作しづらいボタン式の方が好みなのですが、このイヤホンのタッチ操作は感度調整が上手なのか、誤作動しづらく調整されていて、非常に軽快なタッチ操作が可能で感心しました。
このレベルでちゃんと調整されているなら、ボタン式よりもむしろこっちの方が楽かも。
ちなみに「タッチ操作パネル」(公式マニュアルにこのように記載されている)は
ゼンハイザーのマークが入ったこの全面で、タッチというよりも正確にはポンポンと叩くように操作する「タップ操作」になります。
トランスペアレント ヒアリング(外音取り込み)が便利
この機能は右のイヤホンをポンポンと2回タップすると発動する機能で、一時的に音楽を鳴らすのを中止してその名の通り「外音」をイヤホンを外さず聞ける(イヤホンから外音が聞こえる)ようになる機能です。
私が現在所有している他の完全ワイヤレスイヤホン
- ソニー:WF-H800
- Noble Audio:FALCON
共にこの機能は非搭載なので、このイヤホンで初体験だったのですが、まるで魔法のようで感心すると同時に感動してしまいました。
イヤホンをしたまま買い物する時とかに非常に重宝しますし、音楽視聴に戻る際はまたポンポンと2回タップするだけと非常に簡単なので、個人的にかなりお気に入りの機能です。
Bluetooth接続の安定性
Bluetoothは最新のBluetooth5.1+Class1採用とのことで接続の安定性は抜群です。
MOMENTUM True Wireless 2のここがイマイチ
ノイキャン機能がイマイチ
ノイズキャンセリング機能のオンオフは非常に簡単で、右のイヤホンをポンポンポンと3回タップするだけで効果のオンオフが切り替わって非常に使いやすいものの、効果のほどはハッキリ言ってイマイチです。
ドライヤー使用時なんかは分かりやすいのですが、例えばドライヤーが「強・中・弱」の3段階の風量だとして、強で使っている際にノイキャンをオンにすると中くらいになる程度で、風の音はハッキリと聞こえます。
凄い!と言われているソニーやアップルのノイキャンを私は未体験なので比較はできませんが、恐らく比較にならないレベルなのではないかと。
これに関してはファームウェアでどうこう出来る問題ではないと思われますから、この機能を優先したい方は素直に他のメーカーの機種を選択した方が良さげ。
個人的にはノイキャンがなくても音楽を鳴らせば外の音は気にならない方だし、そもそも外の生活音がうるさくない田舎住まいだし、むしろ全く聞こえなくなると恐怖を感じてしまうからノイキャンはあってもなくても別にどっちでもいいんですけど。
値段の高さ
2020年8月19日現在Amazon調べで35,937円と完全ワイヤレスイヤホンの中でも突出して高額な価格帯で販売されています。
2020年8月時点でこの価格より高額の完全ワイヤレスイヤホンは
この2機種くらい。
個人的には価格に見合った価値のある商品だとは感じていますが、私が他に使っている高機能&高音質で評判の非常に良いNoble Audioの「FALCON」がメーカー主宰のセール価格(終了してしまいました)で13,000円程度で買えてしまったことを考えると「ちょっと高いな」と感じてしまうのも事実。
FALCONに関しては単にコスパが良すぎるだけとも言えますけど。
イマイチな装着感
私の場合は左耳は全く問題なく装着できるのですが、右耳の装着感がイマイチで気になります。
装着後に耳たぶを引っ張ってしっかりイヤホンを中にはめ込むものの、ガムを噛んでいたり、歩いているとちょっとずつ飛び出してくるような嫌な感覚が。
実際に落下させてしまったことはないし、落下してしまいそうなほどの装着感の悪さではないものの、外出先での使用時はちょっと気になってしまって何度もイヤホンをいじってしまいます。
しかなさげ。

左MTW2、右FALCON
理由としてはノズルが極端に短いこの形状が影響しているのかな?と。
右のノズルが長いのはFALCONなのですが、こっちはこっちで私の場合は耳の奥に入りすぎて圧迫感を感じてイマイチだったりしますが。
左耳は全く問題ありませんし、単純に私の右耳の形状との相性が良くないだけの話ですが、このイヤホンはノズル(ステム)が短い形状だということは知っておいた方が宜しいかとは。
ちなみに私が所有している完全ワイヤレスイヤホンの形状比較はこんな感じになりました。
Sennheiser Smart Controlのイコライザー
専用アプリの「Sennheiser Smart Control」自体は使いづらくはありませんでしたが、このアプリに含まれるイコライザーにはプリセットが一切ない上、音質の調整方法が独特で個人的には使いづらすぎでした。
個人的にこのアプリにはイコライザーくらいしかめぼしい機能がアプリになかったため、このアプリは即アンインストールしています。
Made in China

QRコード部がおかしいのは念のため消しただけです
個人的には気になりませんが「ゼンハイザー = ドイツ製」と考えている方も少なくないかと思うので一応。
ちなみにWikipediaを読んでみたところ、ゼンハイザーの工場はドイツ2か所とアイルランド、アメリカとだけしか書かれていなかったんですけどね。
データが古いのかな?いずれにしてもこのイヤホンは中国製でした。
まとめ
最近になって品不足がようやく解消されて市場に出回るようになってきた「MOMENTUM True Wireless 2」。
気になっている方も多いと思いますが、実際に使ってみるとやっぱり評判通り音質の素晴らしい完全ワイヤレスイヤホンで、個人的にはこの価格を出してでも入手すべき逸品だと素直に感じました。
このイヤホンの登場がメルカリ等で高額で人気の高い有線イヤホンがかなり出品されていたりする理由の一つになっているのではないかと勝手な推測を。
やっぱり完全ワイヤレスイヤホンの利便性を一度でも使ってしまうと有線は厳しく感じてしまいますね。
まぁ使い分けなんでしょうけど、私自身はこのイヤホンでもう十分かなと実感してしまって、とりあえず有線イヤホンに対する興味が薄れてしまいました。
イヤホンにハマって間もないペーペーなので、
評判のすこぶる高いこの手の高額な有線イヤホンを一度は試してみたいとは考えていますけど。
反面、最大のネックはやっぱり値段でしょうか。
音質の違いこそあれ同等レベルで優れる音質のFALCONの倍以上の値段をどう考えるか。
手軽に高音質の完全ワイヤレスイヤホンを入手したいと考えるのであれば個人的にはFALCONがオススメかな。
もっともFALCONはFALCONで上記した通りノズルが長すぎる点で、音質以前に私のように装着感の問題が出てしまうケースも考えられますが。
最新作「CX 400BT True Wireless」発売
2020年9月30日にゼンハイザーの最新完全ワイヤレスイヤホンCX 400BT True Wirelessが発売されるとのこと。
MTW2と比較するとデザインがちょっと安っぽくなっていたり、「ノイキャン」や「外音取り込み」機能を省いていたりと、弟分の廉価モデルなのですが、音質はほぼ同レベルで、実売23,500円程度とコスパに優れたイヤホンに仕上がっています。
MTW2のノイキャンは大したことがない(外音取り込みは優秀ですけど)ので、今買うなら個人的にはこの「CX 400BT True Wireless」をオススメしたいと思います。
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