Noble AudioのFALCON2を発売日に購入して使い続けています。
私は初代FALCONも所有しているので、FALCON2購入は正直迷ったのですが、抜群の接続安定性を実現したとされる「High Precision Connect2 Technology」や最新のBluetooth5.2に対応した点が気になり購入してみてみました。
というのも、Bluetoothの接続安定性が酷すぎる
「DX160 ver.2020」と接続した際に少しはマシになるかと考えまして。
というわけで、初代FALCONとの比較も交えて、「DX160 ver.2020」と接続した際のBluetoothの話も交えてレビューしてみたいと思います。
FALCON2の特徴や機能・性能
各項目の詳細な説明は公式サイトで紹介されていますが、とりあえず様々な最新テクノロジーてんこ盛りって印象で、これでよく1万円台の価格に抑えて発売できたなというのが率直な感想。
個人的には冒頭に書いた通りでBluetooth周りのアップデートを一番の魅力に感じたのですが、aptX Adaptiveに対応しているスマホや音楽プレーヤーを所有している方はaptX Adaptiveにも対応した点を一番の魅力に感じるのかもですね。
今までのaptXは最高48kHz/24bitまででしたが、aptX Adaptiveで96kHz/24bitまでとなり、ハイレゾ音源にも対応するとのことなので音質の向上が見込まれそう。
FALCON2の外観と付属品
FALCON2のデザイン
初代FALCONと比較してみると一目瞭然なのが充電ケースで、
初代の「いかにもプラスチック」で安っぽかった表面の素材感をメタリックブルー調でクリア塗装を施した車の塗装のような形に変更しています。
もっともこれは上蓋だけで他の面はほぼ変わりありませんが。
また、これも一目瞭然でかなり大型化されています。
充電ケースのバッテリー容量等は初代FALCONと一緒なので、
単純に「指を入れるスペースがなくて取り出しにくい」と不評だった点を改善するためにイヤホンの格納部分にスペースを取ったデザインにするためだけに大型化しただけなのかも。
ただ初代FALCONも取り出し方を工夫すれば全く問題なく取り出せますし、国内正規代理店のエミライがご丁寧に取り出し方をYouTubeに動画で出していましたけど。
イヤホン本体に関しては完全に一緒で、異なるのはロゴにⅡの文字が入っているか否かだけです。
試しに2のイヤホン本体を初代の充電ケースに入れてみたところ、全く問題なく格納できて充電できてしまいました。
イヤホン本体は相変わらずノズルが長いのが賛否ありそうなデザイン。
イヤホンが耳奥にまで入る形になるため、長時間使用すると圧迫感や痛みを感じる人も少なくないかと。
私自身もこの形状は正直苦手で、長時間の使用は耳に痛みを感じてしまいます。
FALCON2の付属品
付属品類は特に可もなく不可も無くの普通の構成。
イヤーピースは今回も完全ワイヤレスイヤホン専用の「ePro audios」のものが付属してきました。
個人的に抜けにくくて音質も悪くないから個人的にお気に入りのイヤピ。
専用ポーチはベロア調で安っぽいですけど、当然専用サイズなので持ち運びに重宝します。
特に今回は充電ケースの上面だけとはいえ綺麗で上質な仕上がりで傷をつけたくないので、私は毎回ポーチに入れて持ち運んでいます。
FALCON2の良い点
価格
私はヤフーショッピングのeイヤホンでポイント還元分を含めて13,000円弱で買ってますから、これだけの高機能のイヤホンとしては満足度は非常に高いと感じました。
ちなみに初代は17,000円ほどで買ってます。
高音質!
エージングに関しては60時間ほど視聴した状態。
「圧倒的な高音質」といううたい文句の割にはぶっちゃけ音質に関しては初代FALCONと大差ないのかなと。
元々初代のFALCONは値段の手頃さに加えて音質の良さが評価されての「国内オーディオアワード4冠」を達成していますので、多くの人が不満を感じない満足度が高い音質だと思って間違いありませんけども。
私は専門家じゃないんで、音を言葉で表現することが難しすぎて的確に伝えることができませんが、ノズルが長くて耳奥まで入るから低音も漏らさず聞こえますし、ボーカルと各楽器との音量のバランスも良いからどのようなジャンルの音楽でもそつなくこなします。
聴き疲れしにくいバランスの取れた音質で、音の解像度やヌケもそれなりに良いから、有線イヤホンから移行する場合でもそれなりに満足できるかと。
1万円ちょいの完全ワイヤレスイヤホンとして考えれば本当に必要十分の高音質だと思います。
オートペアリングの接続精度
初代は一度ペアリング設定後に再度ペアリングする際に、私が所有しているDAPの「DX160 ver.2020」や「NW-A105」との接続で度々イヤホンが見つからない発生し、イヤホンを接続する際に面倒臭かったのですが、今回のFALCON2は今のところ何回やっても完璧に繋がっています。
ちなみに初代は「L」と「R」で分かれていました。
これはイヤホンのバッテリーの片減りを防止するための「マスタースワップ機能」という機能のためだったのですが、今回もこの機能はついているものの、何故か今回はLとRには分かれていません。
多分「TrueWireless Mirroring」という機能のお陰だと思います。
初代はこのLとRに分かれていたからオートペアリングが度々失敗する症状が発生していたのかな?とは。
先進的な付加価値機能の数々
本当に様々な最新テクノロジーを惜しげもなく投入している点には頭が下がります。
装着時に外れにくい
相変わらずノズルが長くて耳奥まで入るので、イヤホンが非常に外れにくいです。
FALCON2のイマイチな点
長いノズルによる装着感
再三書いている通りで、イヤホン本体のデザインは初代FALCONの使い回しなので、ノズルが長い仕様をそのまま引き継いでいます。
かなり耳奥までイヤホンを挿入する形になるため、人によっては長時間の使用で耳穴(外耳道と表現するそう)が多少痛くなったり、装着することによる圧迫感を感じると思います。
実際私自身も長時間使用すると痛みと圧迫感を感じてしまうからFALCONは長時間装着できません。
とはいえ、ノズルが長くて耳奥まで挿入可能なことが外れづらいことにも繋がっているから、一概に悪いとは言えないのも事実。
逆に私の実感として短すぎると感じるゼンハイザーの「MOMENTUM True Wireless2」(以下MTW2)の方は、ノズルの短さからくるフィット感のイマイチ具合で、私の場合は右耳だけ装着感が悪くて困っていますし。
ちなみにFALCON純正で付属してくるイヤーピースは完全ワイヤレスイヤホン専用で外れにくいため、私は一旦は耳穴の最奥まで挿れてから少し引き抜いた状態で使うことにしています。
この状態でも普通に歩ったりする分には外れません。
ただし、この装着方法だと低音が少しマイルドになりますけど。
期待外れのヒアスルー(外音取込)機能
MTW2の外音取り込み機能はかなり優れもので気に入っているのですが、それと比較するとお粗末なレベルなので、正直これなら音を一時停止したり、イヤホンを耳から抜いた方がマシかなと。
ヒアスルー時のバックグラウンドノイズが酷いから聞き苦しくて気持ちが悪くなります。
押しづらいマルチファンクションボタン
相変わらずボタンが硬くて押しづらい。
耳に装着したらボタンを誤押しすることはまず無いのですから、もう少し押し心地を軽くして欲しいところ。
これもゼンハイザーのMTW2のタップ式があまりにも良く出来ているから尚更使いづらく感じてしまいます。
大きくなった充電器
もちろん質感やイヤホンの取り出しやすさはFALCON2の方が全然上だからこの件に関しては賛否あるとは思いますけど、私は非常にコンパクトに仕上がっている初代の方が好みです。
更に長時間充電が可能というわけでもなく容量も同じですし。
aptX Adaptiveが
aptX Adaptiveはアルゴリズムに基づいて自動的に動作モードが決定され、低遅延、高ビットレート、低ビットレートモードの判断が使用状況に基づいて自動で行われます。ユーザーが明示的に選択することができません。そして、動作状態が今何であるのかを確認するUI(ユーザーインターフェース)が用意されておらず、ユーザーが状態を把握いただくことはできません。
https://nobleaudio.jp/support/noble-falcon-2/
ウリであるはずのaptX Adaptiveですが、未だに未完成っていうのが現状のようで、この説明通りだと、最高音質だと96kHz/24bitでハイレゾ音源にも対応するaptX Adaptiveですが、現状ではビットレートを選択することすら出来ない?みたいだし、48kHz/24bitで聴いているのか96kHz/24bit聴いているのかの確認すら出来ないとのこと。
接続状況によってビットレートがコロコロ変わっちゃうのはかなり嫌かな。
私自身はaptX Adaptive対応のスマホ等を所有していないから実際にチェックしていませんし、もちろんこれに関してはNoble Audio側に非があるわけでは当然ありません。
また、今後更に改善されてそのうち普通に使える機能になるんだとは思います。
初代FALCON vs FALCON2
ざっくりと比較するとこんな感じかな。
あくまでも個人的な印象にはなりますが、音質に関していえばメーカーもチューニングした人間(ジョン・モールトン)も一緒だからか、似通った音質で大差ないので、どちらをチョイスしてもほぼ一緒かなとは。
イヤホンの質感や装着感も全く一緒。
充電器は確かにイヤホンの取り出しやすさも上面のみながら高級感も増してはいるのですが、取り出しやすさはコツが分かれば全く問題ないし、最長40時間使用可能なところも充電時間も変わらないからコンパクトなFALCONの方が個人的には好みです。
イヤホン本体も連続再生時間10時間で変わりません。
値段はFALCONの方が安いのですが、現時点ではあまり変わらないようです。
接続の安定性に関してもそもそもFALCONも良かったから、私のような人混みで使う必要がない田舎住まいの場合はこちらも大差ないみたい。
aptX Adaptiveはまだ本領発揮できないみたいだし、外音取込みも書いた通りでイマイチだし、正直どっち買っても大差ない気が・・・。
iBasso DX160 ver.2020と接続してみて
Bluetoothの電波接続強度や安定性が非常に酷い「DX160 ver.2020」と接続した際にFALCON2のBluetooth 5.2対応、抜群の接続安定性「High Precision Connect Technology2」というこの2つの新機能が効果を発揮してくれるかと思ったのですが、結果から言うとやっぱり「DX160 ver.2020」のBluetoothの接続安定性は酷いままでした。
DX160側が電波の送信機、イヤホンが電波の受信機になる形なので、受信機側の性能が上がったところで、送信側がダメだと変わらないみたいですね。
「もしかしたら?」と思ってあちこち持っていってテストしてみたのですが、残念な結果に終わりました。
まとめ
今のところ初代FALCONの価格が大きく下がっていないこともあって、今買うなら断然FALCON2をチョイスすべきだとは思いますが、初代が更に値下げされるならぶっちゃけ初代で十分なのかとは。
ただし、国内正規代理店のエミライの公式サイト上から初代FALCONの製品ページが消えているので、初代の方は今後ディスコンになる可能性は高そうですけども。
個人的にはチープでも小型の充電器の方が良かったし、音質も私の耳では本当に大差ないようにしか聴こえませんし。
とはいえ、aptX Adaptive対応のスマホやDAPとかが今後どんどん発売されてくるようなら対応機種で96kHz/24bitまで聴けるようになって音質に違いを感じるようになるのかも知れません。
いずれにしても1万5000円程度で買えるのですから、初めての完全ワイヤレスイヤホンとしてもオススメですし、有線イヤホンをメインでお使いの方のサブ機としてもオススメしたいと思います。
FALCON PROが12/18日発売
FALCON2を出したばかりなのに今度はFALCON PROを発売するそう。
当然この短すぎるスパンだからFALCON2と同時にFALCON PROも製造していたんでしょう。
作っていたならアナウンスくらいしておいて欲しかった(私が知らなかっただけでしてた?)ですけどね。
事前に知っていたら2はスルーしてPRO買ってました。
2BA+1DDのハイブリッド構成を採⽤し、圧倒的な⾼⾳質を実現。⽶Knowles製最新世代BA ドライバー「SRDD」を採⽤ 。優れた⾳響特性をもつTri-layered Titanium-coated Driver (T.L.T. Driver)を採⽤
ちなみにFALCON2は1DDです。
その他、ノズルが若干短くなり、物理ボタンからタップセンサーに変更と、個人的に不満に感じていた部分が改良されていて羨ましい限り。
実売で3万円超と値段も高額だし、
私はFALCON2買ったばかりで初代も所有していて、他にもゼンハイザーのMTW2とソニーのWF-H800も持っているからさすがにもう買いませんが、値段的にほぼ一緒(高額部類)のMTW2とどちらが音質が上なのか聴き比べてみたい気も・・・。
FALCON2は手放しました
フリマアプリでFALCON2は売却し、初代FALCONだけを手元に残すことに。
aptX Adaptive対応の端末を所有していないこともあるからか、特に音質面でメリットをほぼ感じなかったのが手放した最大の理由。
今後FALCONシリーズは2とPROを併売していくようで、初代は公式サイト上からも存在自体が消え失せているので、やはりディスコンになるみたい。
またいつでも購入できる2よりもむしろ貴重なので、大事に使っていこうと思います。
コメント