ソニーのαカメラで使用可能な純正リモートコマンダー(ワイヤレスリモコン)RMT-DSLR2を購入してみました。
使用可能な機種は、
- ソニーEマウントカメラ
- ソニーAマウントカメラ
で、ソニー公式サイト掲載の現行のレンズ交換式カメラ全てで使用可能とのこと。
ただし、古い機種に対応しているのかはチェックが必要です。
また、αカメラ用なので、残念ながらRX10M4やRX100等のコンデジには対応していません。
RMT-DSLR2詳細
RMT-DSLR2のデザイン
こんな感じでボタン類がゴチャゴチャしていて、いかにも「リモコン!」を主張しているデザインは全く美しくはありません。
が、まぁこんなもんでしょう。ただのリモコンだし。
Appleあたりが作れば斬新なデザインで出してくれるのかも知れませんが。
RMT-DSLR2の付属品
- リモートコマンダー(リモコン)本体
- 説明書
- 保証書
取り出した際に気付かず、写真に撮るの忘れてしまいましたが、この他にソニー製品でお馴染みのいつもの紙の保証書が入っていました。
説明書は多言語対応の1枚紙で作られている説明書で、読み終えた後に折りたたむのが面倒。
もっとも一度読んでしまえば、何度も取り出して読み直す必要性が無い程度の内容ですけど。
RMT-DSLR2のサイズと質感
厚みはスマホくらいで、大きさは手のひらサイズ。
ボタンがゴチャゴチャしている割には実物は小さい。
RX100(初代)よりちょっと小さいくらい。
- 大きさ:縦94.5×横41.5×厚さ13.5mm(最大突起物を除く)
- 質量:約27g(電池含まず)
- 材質:ポリスチレン
質感はプラスチックで、非常に軽量。
既に入手済みのNEEWERのシンプルリモコンとの比較。
こうやって並べて比較すると、NEEWER製のシンプルリモコンは機能の割に大きいな。
薄いし、激安だし、全く問題なく撮影に利用出来るから、こっちも超オススメですけど。
ただこのNEEWERのリモコンは既に入手不可のようでした。
RMT-DSLR2の使用電池
電池は購入時にリモコン内に既に入っているため、絶縁シートを引き抜くだけで即使用可能。
使用電池はボタン電池で、「CR2025」を使用します。
ちゃんとソニー製のボタンが入っていました。
ちなみに、このボタン電池には「CR2015」と「CR2023」のように、サイズ違いの種類が存在するので、別途購入する際は注意が必要。
RMT-DSLR2の使用方法
リモコン使用前にカメラ側の設定を行います。
カメラの設定メニューからリモコンを入に。
準備はたったこれだけで、これでカメラをこのリモコンで遠隔操作可能となります。
RMT-DSLR2の受信感度
説明書の「主な仕様欄」にも記載がありませんでしたが、私自身が試した(α6500で)感じでは半径3mくらいでも届くくらいの受信感度。
カメラのリモコンの場合は、他の撮影者のカメラにまで影響が及ばないように、あまり遠くまで受信出来ないように設定されているリモコンが多いと思うのですが、このリモコンはかなり広範囲で受信出来る(出来てしまう?)ようです。
便利な反面、人気スポットでの撮影の場合は他の撮影者への配慮が必要になりそう。
なお、機種によっても受信感度が異なる可能性はあると思います。
RMT-DSLR2の機能紹介
左上から順に
- シャッターボタン
- 2秒後シャッターボタン
- 動画撮影オンオフボタン(赤いボタン)
- ディスプレイ表示切り替えボタン
- ヒストグラムボタン
- 拡大縮小ボタン(赤ボタン下)
- インデックスボタン
- 写真回転ボタン(写真再生時)
- 再生ボタン
- スライドショーボタン
- メニューボタン
- マルチセレクターボタン(十字キー)
- 削除ボタン
- プリントボタン
こんな感じ。
分かりづらいボタンの機能を具体的に紹介すると、
ディスプレイ表示切り替えボタン
文字通り、撮影時と再生(プレビュー)時に、液晶の表示設定をボタンを押すごとに切り替えます。
ヒストグラムボタン
再生(プレビュー)時のみ、ボタンを押すと撮影した写真をヒストグラム表示にします。
再度押すと通常再生に戻ります。
拡大縮小ボタン
再生(プレビュー)時のみ、ボタンを押すと撮影した写真を拡大縮小します。
リモコンの拡大縮小ボタンや、マルチセレクターボタン(十字キー)で自由に拡大倍率や拡大縮小位置を変更可能。
インデックスボタン
再生(プレビュー)時のみ、ボタンを押すとプレビュー時の表示設定(1枚、複数、写真のようなカレンダー)を切り替えることが可能。
写真回転ボタン
再生(プレビュー)時のみ、ボタンを押すと撮影した写真を回転させて表示することが可能。
再生ボタン
撮影した写真を確認する再生(プレビュー)ボタン。
このボタンのお陰で離れた位置からでも撮影時の写真を確認することが可能となり、上記の様々な機能のボタンと組み合わせることで、写真再生時の殆どの機能を遠隔操作が可能になっています。
ゴミ箱ボタン
撮影した不必要な写真を選択後に押すことで写真を削除できます。
メニューボタン
その名の通り、このボタンを押すことでカメラのメニューを表示させることが出来ます。
マルチセレクターボタン(十字キー)でメニュー項目を自由に選択可能な上、マルチセレクターボタンの真ん中の決定ボタンを併用すればメニューをリモコンで変更することが出来ます。
プリントボタン
カメラとテレビをHDMIケーブルで繋いで写真を再生し、PictBridge対応のプリンターでプリントする際に使用する際に使用するとのこと。
うちにはPictBridge対応プリンターが無いので試せていません。
RMT-DSLR2の残念な点
Fnボタンが無い
ここまで多機能で、せっかくメニュー項目を上下左右に自由に動かせる十字キーと決定ボタンがあるんだから、良く使う項目を登録しておくFn(ファンクション)ボタンがあれば尚良かったなと。
セルフタイマー10秒ボタンが無い
このリモコンには即撮影する「シングル」と「2秒タイマー」しかありません。
5秒や10秒後にシャッターが切れるセルフタイマーボタンのいずれかがあっても良かった気は。
α7Sのような古い機種は2、10秒しかセルフタイマーが使えないので、5秒タイマーボタンの実装は物理的に無理でしょうけど。
パワーセーブ機能(スリープ)がオフに
これはリモコンではなく、カメラ側の問題?なのですが、リモコンを「入」に設定すると、パワーセーブ機能(スリープ)が自動的にオフになってしまいます。
全てのソニー製のカメラが一緒なのかは不明ですが、少なくても私が所有しているα7S、α6500、α7RIIIはそうなります。
これ地味に面倒で、特にα6000、α7系はバッテリーの持ちが悪いため、スリープ機能を普通に利用する人が多いと思いますから、リモコンとの併用時は注意が必要です。
スリープしていると思ったら、リモコン設定がオンのままでバッテリーが…となり兼ねません。
理由としては、シャッターが切れるタイミングでスリープになって故障してしまったりの不用意の事故を防ぐためでしょうから仕方がないと言えば仕方がないのですが…。
他の撮影者への迷惑
受信感度の項目で記述した通り、予想以上に受信感度が良く、広範囲にリモコン効果が及んでしまうため、近くに撮影者がいる場合は気を使う必要があります。
他の撮影者がソニーのカメラを使っていたとしても、リモコン設定が「入」になっていない限りは遠隔操作してしまって迷惑をかけたりはしませんが、可能性がある以上は、場合によっては使わない等の配慮が必要になりますね。
RMT-DSLR2がユーザー必須な理由
- 多機能が非常に便利
- 押しづらい動画撮影ボタンの改善
「リモコンなんて分かりやすくてシンプルな方が良いんだよ!」と思って、純正ではなくわざわざNEEWERの安いリモコンを買って使っていましたが、実際にRMT-DSLR2を使ってみたら想像以上に凄く便利で、考えを改めさせられました。
カメラの全ての機能を完全に離れた位置からコントロールできるわけでは無いものの、撮影した写真を再生(拡大も可能)、選択、削除まで出来たり、メニューを開いて設定まで変更出来たりと、数多くの設定等を遠隔操作出来てしまうのは予想以上に便利でした。
ソニーのカメラではPlayMemories Mobileというスマホアプリがリモコン代わりで使えるんですけど、立ち上げるまでに時間が必要だったり、設定がちょっと面倒だったりで、万人向けではありませんので、簡単に使えるこのリモコンの方が個人的にはオススメ。
PlayMemories Mobileの方はリモコンでは使えない機能もあるから併用するのがベストなのは間違いありませんけども。
また、動画撮影のオンオフも遠隔操作可能なのはやはり本当に便利。
最新のαカメラ(α7RIII等々)はシャッターボタンで動画撮影をオンオフ設定可能だったりするけど、古いモデルから最近のモデルまでのαカメラは押しづらい場所にある小さくて押しづらいボタンを押す必要があったりしますから、遠隔操作出来るようになるのは本当に便利です。
例えばZhiyun Craneのようなジンバル乗せた場合でも動画撮影ボタンとシャッターボタンを遠隔操作でオンオフ可能になるので、ジンバルユーザーにもオススメ。
RMT-DSLR2あると便利です
上にも書いた通りで、ボタンがゴチャゴチャしているリモコンは面倒くさそうと考えて、わざわざ社外製のシンプルなリモコンを使っていた私でしたが、実際使ってみると予想以上に重宝する便利リモコンでした。
2,600円程度で買えるリモコンですので、αユーザーなら一個置いておくと良いのではなかろうかと。
最新のα9やα7RIIIはもちろん、これから発売されるα7IIIにも対応しています。
外での撮影だと
室内での撮影だと上記した通りで非常に広い範囲まで電波が届いて便利なのですが、何故だか外で使うと異常に範囲が狭くて使えないことが多々ありました。
最悪カメラの前にあるリモコン受光部までリモコンを近づけないと動作しないこととか。
私の場合はそもそも人混み嫌いでほぼ行かないんで、他のカメラマンのカメラと混線とかするはずはないんですけど……うーん、何でだろ?
RMT-P1BTが発売に
ソニーから新しいワイヤレスリモートコマンダーRMT-P1BTが5月に発売予定です。
「無線方式にBluetoothを採用し、高い信頼性と操作性によるワイヤレスリモート撮影を実現」だそうで、屋内、屋外どちらでもストレスを感じることなく使えそうな印象。
ただ残念ながら高い!
ちなみにこのRMT-P1BTの説明文に「太陽光下の撮影や、カメラと撮影者の間に障害物がある場合でもリモート操作が可能」って書かれているので、RMT-DSLR2の場合は太陽光の下での撮影でも影響が出てしまうから外での撮影時で電波が届きにくい現象が多々起こったのかも知れませんね。
いずれにしても今から買うなら高くても新しいRMT-P1BTを入手した方が良さげです。
私も欲しいんだけど、このRMT-P1BTってα6500が非対応ってのが難点でちょっと躊躇してます。
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