ONAというカメラバッグメーカーのレザーカメラバッグを購入してみました。
購入したのは「THE LEATHER PRINCE STREET」というレザーショルダーバッグで、ONAの正規輸入代理店の「イデアミクス」が、アウトレットセールと題し、現在Amazonで直販しているバッグ。
通常5万円以上するところ、約半額の3万円程度で購入しています。
予想よりも遥かにクオリティの高い非常に素晴らしいカメラバッグでしたのでご紹介を。
ONAとは?
イデアミクスの公式サイトによると、「2010年夏に誕生カメラバッグメーカー」で、詳細が書かれていないため不明。アメリカの企業なのかな?
ONA(o’na)とはスワヒリ語で、自らの目で見たものを、「信じる」、「感じる」、という意味だそう。
カメラ機材を保護する優れた設計、優れたデザインを大切に、ひとつひとつ手作りしてお届けしています。
すべてのONA製品は、上質なワックスコットンキャンバスとフルグレインレザーによって作られており、伝統的なスタイルと、最新の機能が融合した「アーバンスタイル」が特徴です。
イデアミクス公式サイトより引用
アウトレットセール?
イデアミクスはAmazonでネット直販を行っており「メディア取材やカタログ撮影等で一度開封された商品」をアウトレット品として提供しているようです。
私が購入した「THE LEATHER PRINCE STREET」の他にもレザーバックパック「CLIFTON」やレザーショルダーバッグの「BRIXTON」などもアウトレットとして数量限定で出品されていました。
THE LEATHER PRINCE STREET
梱包状態
アウトレット品で開封済みの商品ということで、梱包はそれなりなのかと思いきや、Amazonの大きな段ボールの中にシッカリとしたONAの段ボールに入った形で届きました。
ONAの段ボールを開封するとこんな形で布袋入りで、
それを外すとご丁寧にちゃんとビニール袋まで被せてありました。
35万円のカメラ買っても化粧箱をエアキャップで包むわけでもなく、厚紙敷き詰めただけで送ってくるソニーストアは爪の垢でも煎じて飲んで欲しいわ…。
デザイン、色とサイズ
実物は購入時にAmazonで見た写真と全く一緒(当たり前だけど)で、オーソドックスなショルダーバッグデザイン。
色に関しては、ブラウン系の「アンティークコニャック」も良かったんだけど、あえて「ダークトリュフ」を選んでみました。
真っ黒ではなく、焦げ茶っぽい深みのある色で、ブラウンよりも汚れが目立たず、黒よりもエイジングが楽しめそうな点が気に入りました。
中の仕切り板(保護用ディバイダーと呼ぶそう)を取れば普通のバッグとしても使えるので、一般的ないかにも「カメラバッグ」的なデザインよりもベターです。
ディバイダーは厚めで、硬めのパッドが入っています。
写真の通りでファスナー類は一切無く、前面に2個ついたバックルで開閉します。
ONAのロゴは側面にうっすらと、
バッグを開いた際のコットン部分にもロゴ入りのタグが。
サイズは
- 外装:W33 x H27 x D12 (cm)
- 内装:W31 x H21 x D10 (cm)
- 重量:1.6kg
で、実際手にしてみると、大きくもなく、小さくもなく、程よいサイズ感で予想通りでした。
ショルダーのストラップ部分は、肩に当たる部分のみコットンで作られたレザー製の肩当てが付属しています。
ショルダーストラップはさすがに海外製品ですから、非常に長くなり、180cm以上の人にも余裕で対応している長さ。
逆に160cmくらいの人でも見た目的におかしくないように、ちゃんと短くすることも可能です。
なお、この写真の白い部分は単にストラップをまとめてあった紙で、撮影時に外すの忘れてしまいました。
アウトレット品なのに、ここまでちゃんと梱包してありました。
革質や縫製、パーツの品質
レザーは上質なフルグレインのイタリアンレザーを使用しているとのこと。
オイルをたっぷり含ませているので、革好きにはたまらない匂いが部屋中に充満します。
また、薄いレザーを貼り合わせて作られているのではなく、かなり厚手のシッカリとしたレザーを使用しているのにもちょっと驚きました。
重量が1.6kgとサイズの割に重めなのは、これも理由っぽい。
ショルダーストラップとは別に付属している取り外し可能な持ち手の部分ですら、4枚の革を使用し約8mmの厚み。
バッグ表面の傷は「スクラッチ加工」を施されているためについている傷で、自分でも爪で引っ掻けば簡単に傷がつきます。
エイジングで風合いが出やすい反面、傷がつくのが嫌な人も少なくないでしょうから、ここは評価が分かれる点かもですね。
私はGUIDIレザーとか大好物ですので、全く問題ありませんが。
ちなみに私はGUIDIの他にも、
ジョンロブや
オールデン
ベルルッティ
ZILLI
等々、それなりのレザーアイテムを所有しているので、革質にはこだわりがあってうるさい方だと思うのですが、このバッグの革質なら十分満足です。
縫製も丁寧で何の問題もないし、金具のパーツは真鍮を使っていて、レザー同様にこちらも経年劣化で良い風合いが出そう。
内装やポケット
内装はカメラバッグらしく、柔らかくてクッション性に優れる素材が使われていました。
仕切りはマジックテープ式で、持ち運ぶカメラやレンズのサイズに合わせて外すことも、サイズ(位置)を変更することも容易。
この部分にもポケットが一つあって、11インチのノートPCまで入れられるとのこと。
写真の通り、こんな感じでiPadも楽々入ります。
また、蓋を開けた前面にも2つのポケットと、
バッグ背面にも大きなポケットがあります。このポケットはマグネット式で開閉する形。
反面、両サイドには1つも無いのがちょっと不満と言えば不満。
撥水レザー?
水濡れに関して正規代理店のイデアミクスの紹介文にも一切書かれていないので試してみました。
水滴を落としてみると、水は浸透せず見事に弾きました。
約1分後に手で水を革に馴染ませるように拭いてみたところ。
やはり水は弾く感じ。
その後拭き取りましたが、水濡れした跡も全くつかず。
コップから水を落としても見事に弾いて水が流れ落ちました。
ってなわけでこのレザーは撥水加工を施してあるっぽい。
ただし、上記した通りでこの件に関してイデアミクスは公式で何も語っていません(私が見落としているだけ?)。
水濡れ跡がつくのは嫌なので、長時間水濡れ状態で放置してみるようなテストはしていませんので、テスト結果はあくまでも参考程度で。
一応念のため「?」としておきました。
後日、別のONAのバッグを新品で購入してみたところ、製品取り扱いの注意点が書かれた用紙が入っていて、撥水加工はしていないようでした。私がちゃんと読まずに捨ててしまったため、単に私が見落としていだけでした。
ただ、試した通りである程度の水濡れには対応出来るようなので、水濡れ後に即拭けば問題ないと思います。
カメラとレンズを入れてみた
α7RIII
このバッグで主に持ち歩きたいカメラはSEL55F18Z(レンズの長さ約7cm)を取り付けたソニーのα7RIIIなので、まずはこのカメラが入るように仕切りを1つ外しました。
SEL55F18Zを装着したα7RIIIを横向きに入れ、真ん中にSEL100F28GM、左端にフォクトレンダーの超広角15mmを入れると、隙間なく全てピッタリ収まりました。
α7RIIIだとこの
- 超広角
- 標準
- 中望遠
の3本の単焦点レンズの組み合わせが非常に気に入っていて「これさえ持って行ければ…」と常々考えていたものの、これらを持ち歩くためのカメラバッグが今まではありませんでした。
まぁ、非常に気に入っていると言うよりは、単にEマウント用のフルサイズ対応のレンズはこれしか持っていないってだけの話なんだけど(苦笑)
約11.8cmの長さのSEL100F28GMを入れても上のスペースが8cmくらい空く形になるため、
更にこの上にレンズポーチに入れたレンズを入れたり、ブロアーを入れたりも余裕です。
また、こんな感じでカメラを自然な向きで収めることも出来ちゃいました。
横向きや、レンズを下向きとかでバッグに入れるのが嫌な人もこれならOKじゃないでしょうか。
カタログ値ではマチが12cmと記載されていますが、柔らかいレザーでマチが広げられるので、実寸は14cmとかまで広げられる形。
ちなみに、α7RIIIのサイズはα7IIIもほぼ一緒ですから、α7IIIユーザーさんも宜しければ参考にして下さい。
α6500とα7S
α6500に定番レンズのSELP18105Gをつけ、真ん中にレンズを外したα7Sボディ、左端にソニー用のGODOXの外付けフラッシュ「TT350S」を入れてみた感じ。
α7SとTT350Sのところをそれぞれレンズに変更し、TT350Sは上に載せる組み合わせでもバッチリ。
FZ1000
カメラをα6500からFZ1000にチェンジ。
60D
60Dに60mmマクロをつけて入れるとこんな感じ。
Canon系はボディもレンズも60と60mmマクロの組み合わせ以外全て処分したので、他のスペースを埋めることが出来ませんでしたが…。
sd Quattro
私が所有しているカメラの中では最大のシグマのsd Quattroに85mm F1.4 EX DG HSM(型落ちレンズ)をつけるとこんな感じ。余裕で収まりました。
一応私が所有しているカメラやレンズの組み合わせで色々チェックしてみたところではこんな感じ。
実はいずれも仕切り板の配置を変更していません。
あくまでも私の場合はですけど、仕切り板の配置を頻繁にいじる必要性は無いみたい。
なお、私は他にニコンのJ5や初代のRX100も所有しているのですが、小さいこれらのカメラは上のスペースに簡単に収まるので、このバッグがあればカメラを複数台持ち歩くことが容易になりそうです。
バッグのサイズ自体は大きいわけではありませんが、収納力が非常に高くてとても気に入りました。これなら常用出来るわ。
THE LEATHER PRINCE STREETの難点
- 値段の高さ
- 革にすぐつく傷
- バッグ底面に底鋲が打たれていない
- 重量
- ファスナーポケットが1つも無い
- サイドポケットが1つも無い
今回アウトレット価格で3万円だったので即決しましたが、定価の5万円以上だったら正直買っていませんでした。
実際以前も何度かこのバッグをAmazonで見ていてスルーしていたので。
田舎住まいだとONAの商品を置いているショップがありませんし、実際に実物を手にすることが出来ませんから、ネットの写真や紹介文だけ読んでカメラバッグに5万円出すのは厳しいです。
実際手にしてみると予想以上に素晴らしいクオリティで、定価以上の価値は十分感じましたけど。
それと革の傷に関しては、スクラッチ加工を施してあると分かっていても、やはり新品状態でのレザーの傷やシワを嫌う人は少なくないだろうなとは。
私は書いた通りで、むしろ大歓迎ですけどね。
バッグ底面の底鋲は、通常のバッグよりも地面に置く機会が多くなるカメラバッグだけに汚れ防止のために打って欲しかった。
重量に関しては、バッグの1.6kgにカメラとレンズを加えると、やはりなかなかの重さになってしまいます。
しっかりとした厚手のレザーを贅沢に使っているので、重さとトレードオフとは言え、少しでも軽く済ませたい人には向かないかも。
ファスナーポケットは万一でも落としたくない財布やスマホを入れるため、個人的には1つは欲しかったし、両サイドに1個もポケットがついていないのはちょっと不満。
予想以上に素晴らしいバッグ
デザイン以外は実物を手にするまではネット上の写真や説明を見て判断するしかありませんでしたが、革質、作りの良さ、収納力、全ての面で自分の想像を上回っていたのが嬉しい誤算でした。
アウトレットと言っても「どこが?」と言いたくなるほど何ら問題はありませんでしたし、これで3万円はとても良い買い物が出来たと実感しています。
カメラバッグには見えないデザインも凄く気に入りましたし、これならカメラを持ち歩くのが楽しくなりそう。
ONAのカメラバッグに興味があるけど「ちょっと高いし、実物触れないからクオリティ面に心配が…」って方に対しては、自信を持ってオススメしたいです。
そんなわけで、アウトレットセール品は数量限定の早い者勝ちですので、ONAのバッグにご興味ある方は是非。
なお、2万円で買えるナイロン製のバッグもアウトレットセール中。
こちらは防弾チョッキにも使用される高耐久性素材「バリスティックナイロン」を贅沢に使用しているとのこと。
個人的にはバンナイズのカメラケースをRX100に所有していて、バリスティックナイロンの良さを十分知っているつもりなので、こちらのバッグにも非常に魅力的に感じました。
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